21世紀のサイノツノブログ

サイノツノによる提言

性表現とどう付き合うか

今年、少年ジャンプにおける性表現が問題になった。 女性キャラクターたちは水着がはだけてしまっており、顔を赤らめて恥ずかしがったり、戸惑って涙を浮かべたりしている。乳首や局部は隠されているが、ほとんど裸」(「ゆらぎ荘の幽奈さん」の性表現「子ど…

ジョニ・ミッチェル『ブルー』の凄さ

ジョニ・ミッチェル『ブルー』(1971年)というアルバムがある。 ジョニ・ミッチェルの最高傑作の呼び声高く、Rollingstone誌の500 Greatest Albums of All Timeにも選ばれている有名なアルバム。 本や映画で言及されているのを何度か目にし、いつか聴こうと…

ブラック企業を辞めることについて

ブラック企業に関する興味深い記事を見たので、シェアします。 toyokeizai.net ブラック企業を辞めた1人として、ブラック企業を辞めることについて考えたいと思います。 私がいた会社は、記事の通り「ブラック経営者やブラック上司にとっては、従業員はモノ…

何でも自分で作ってみようーー消費から考える生き方

数年前まで私は消費に依存した人間だった。 どういうことかと言えば、「壊れたらまた買えばいいや」といったモノに対する愛情のなさ、「季節が変わったから新しい服を買わなくては」といった強迫観念を持った人間だった。今思えば、自分の特質に由来する感…

年をとってもイキイキしていて欲しい

実家に帰省した際、祖母が歌謡曲のテレビを見ながらボソッと言った。「こんなのしか楽しみがないよ」。わたしは、祖母の孤独と諦めを目撃して、悲しい気持ちになった。 今日は、おばあちゃんやおじいちゃん(ご高齢の人たち)の幸せについて考えてみたい。 日…

坂口恭平を知っていますか

阿刀田高みたいなタイトルだが、今日は、坂口恭平氏を紹介したい。 「自由」とか「思い込みを取り去る」などを意識してブログを綴ってきたが、坂口恭平氏は、それらをナチュラルに実践している人である。 近年は作家活動がコアのようだが、今までの彼の活動…

川上未映子が好きです 『乳と卵』とおすすめ作品

はじめて『乳と卵(らん) (文春文庫)』(川上未映子著)を読んだ時の衝撃は、もう何年か前になるけれど、よく覚えている。 独特のテンポの大阪弁の文体と、適切だがどこか特別な響きのある言葉のつらなりに圧倒されて、「こんな小説は今までに読んだことがな…

「とにかく結婚したい」について考える

先日、知りあいと喋った時、結婚や恋愛について話題が及んだ。その時に「とにかく結婚したい」とのコメントがあった。わたし自身は、「とにかく結婚したい」とは思わないのだが、口癖のように言っている女性は結構多いのではないかと思う。今日は「とにかく…

参議院選挙を前に、女性議員について考える 『日本の女性議員』(朝日選書)

参議院選挙が公示されたので、今日は『日本の女性議員 どうすれば増えるのか (朝日選書)』(三浦まり・編著)を紹介する。本書は、女性議員へのインタビュー、アンケートなどを用いて、女性議員をめぐる状況を分析している。今回は参議院選挙に絡めて紹介す…

女性どうしの友情 『対岸の彼女』(文春文庫)

「女どうしの友情は脆い」と世間は言う。「マウンティング女子」(相手よりも自分の方が上であると示す女子)などという言葉さえある。女性同士を引き裂こうとする言説は世の中に溢れている。しかし、フェミニズム関連の本をあたっていると、「連帯」という…

「女は得だ」は本当か?--レディースデイ、女性専用車両、アファーマティブ・アクション

「女は得だ」と言う人がいる。 そうかもしれない。というのも、今の日本は相対的に女性が不利なシステムで動いているけれども、その一方で、女性は不利なシステムを逆手にとった「戦略」をとることができるからだ(『女性学・男性学 改訂版 -- ジェンダー論…

自由にかっこよく生きる 『村に火をつけ、白痴になれ--伊藤野枝伝』

『村に火をつけ,白痴になれ――伊藤野枝伝』(栗原康、岩波書店)を読んだ。 今話題のアナーキズム研究者、栗原康氏の著作。本書は、「伊藤野枝ファン」の目線で書かれた伝記である。ゆえに、固めの歴史書好きな人には向かないかもしれない。でも、野枝への愛…

童貞マイナスイメージはいかにして作られたか 『日本の童貞』(文春新書)

『日本の童貞 (文春新書)』(渋谷知美・著)を読んだ。 本書は、「すべての現象は言語によって構築されている」とする構築主義の立場から、童貞にまつわる言説を調査・分析し、「童貞が問題になる社会」の姿を明らかにしている。現在の「童貞」は、自虐的に…

現政権の背景にあるもの 『日本会議の研究』(菅野完、扶桑社新書)

夏の参議院選挙が間近に迫っている。今日は、参議院選挙前に読んでおくべきおすすめの一冊を紹介したい。それが、『日本会議の研究 (扶桑社新書)』(菅野完・著)である。 安倍内閣の閣僚に日本会議の関係者が多い、という話は最近よく聞く。しかし、日本会…

おすすめのクラシック音楽

今日は、おすすめのクラシック音楽を紹介してみようと思う。 特別クラシックに詳しいわけでもないし、楽器の達人でもない一介のクラシック好きだが、3曲ほど取り上げてみる。 まず、サンソン・フランソワが演奏するベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」。 …

家族内の権力関係--自己評価を上げよう

中学生の時、地方議員をしている父親の見栄のために、進学校の受験を強制させられた友人がいた。この前別の友人と話しているときに、父親の仕事を継ぐために働く場所が限定されたことを知った。彼女は働いてみたい場所があったのだが、それは叶わなかった。…

ジャニス・ジョプリンとHIPHOP

今日は、最近グッときたソウルフルな音楽を紹介したい(私はソウルフルな音楽が好きである)。 まず、ジャニス・ジョプリン。最近初めて聴いた。 ジャニスの歌声を聞いた瞬間に衝撃を受けた。歌声だけで引き込むことができるシンガーはそう多くない。彼女は…

自由な選択と本ーー専業主婦という選択について

女子大生の専業主婦志向が高まっているらしい。 その理由というのが、母親世代をみて疲れたからだとか。その気持ちは分からないでもない。私の母親だけを見ても、主婦業を担いながら仕事もこなして、疲弊している。 でも、疲弊した姿を見たという理由だけで…

秋元氏の社会的責任--『アインシュタインよりディアナ・アグロン』を聴いて

HKT48の新曲の歌詞が批判を浴びている。 宣伝になってしまうかもしれないが、まずは歌詞を見てほしい。 アインシュタインよりディアナ・アグロン - なこみく&めるみお(HKT48) - 歌詞 : 歌ネット どう感じただろうか。 歌詞自体は、「女の子は可愛くなきゃね…

フェミニストが嫌われる理由ーーそれでも、私はフェミニストである。

どうやら、日本ではフェミニスト、フェミニズムは未だ嫌われているようだ。当の女性たちからすら、敬遠されているように思う。 しかし、世界をみていると、エマ・ワトソンが国連の女性機関の活動を優先するために俳優業を休業したり、ジェニファー・ローレン…

脱・お金信仰

今日は資本主義について考えたいと思う。 そもそも資本主義とは「資本家は資本を提供し、労働者は労働力を提供するシステム」である。資本主義にもいろいろあるが、全部このバリエーションである。 では、いまの資本主義はどうだろう。いまの資本主義は、お…

最近気になったものを調べました--ビルのランプとサーディンと生理用品と。

今日は、気になった3つのものについて、気ままに書いてみる。 夜、景色を眺めているときに、高層ビルについてる赤いランプが気になった。 ネットで調べてみると、どうやら「航空障害灯」というものらしい。航空機の目印のために、取り付けが義務付けられて…

田舎出身、高学歴女性の行先--田舎で教師か看護師か、東京で就職か。

わたしの女友達(大卒または専門卒)の就職先を分類すると、大きく二つに分かれる。地元で教職か看護師、または、東京で会社に就職である。 地元(関東のとある田舎)に残っている女友達は教職か看護師しかいないのに、東京に出た友達の就職先はそれぞれ違う…

恋愛とは何か 『白い薔薇の淵まで』(集英社文庫)

今日は、中山可穂著『白い薔薇の淵まで』という小説を紹介したい。本作品は、第14回山本周五郎賞を受賞している。 私は毎日2~3冊ほど本を読む。情報収集を目的として読書をするので、「読書を目的とする読書」はあまりしない。ゆえに、小説はほぼ読まな…

本当の敵を思い出せ 『ハンガーゲーム』『ハンガーゲーム2』

私はジェニファー・ローレンスが好きだ。彼女は、2013年にアカデミー賞主演女優賞を獲得した女優である。 『世界にひとつのプレイブック』を観て以来、すっかりファンになった私は、最近彼女の出演作品ばかりを選んで次々に観ていた。 演技はもちろん上手だ…

「会社の飲み会」について考えるーー飲み会の問題点

horn-of-rhinoceros.hatenadiary.jp 上の記事で書いたように、日本の会社は「メンバーシップ型」で運営されている。 このことによって、およそビジネスに似つかわしくない、独特な会社文化が作られてきた。その最たるおかしな文化が「会社の飲み会」だと私は…

黒澤明はすごすぎる 『羅生門』

黒澤明監督の『羅生門』をみた。さすが世界のクロサワと呼ばれるだけあって、作品が徹底的に作りこまれているのがわかり、情報量が凄まじかった。全ては書ききれないが、私なりに『羅生門』を紹介してみる。 超有名作品なのでいまさらあらすじを紹介するのも…

労働を多次元で変革しよう 『働く女子の運命』(文春新書)

私は「女性を応援したい、もっと能力を発揮してほしい」と常々思っている。(そしてそれは私の中の大きなテーマの一つでもある。) なぜなら、憲法の下では男女は平等と定められているのに、実際はそうじゃないからだ。人間の価値を誰かが決めることはできない…

定番服からわかること 『FASHION:BOX 永遠のモードーー愛すべき時代のアイコン』

『FASHION:BOX 永遠のモードーー愛すべき時代のアイコン』を読んだ。 白いシャツ、 Tシャツ、ジーンズ、トレンチコート。 どんな人も認める「定番」の服。 定番服であるがゆえに、時と場所をまたいで、さまざまに着こなされてきた。 本書では、この50年間ど…

国民皆保険のすばらしさ 『沈みゆく大国アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>』

ついに国会でTPP関連法案が承認にかけられる。 いま、TPPが発効したあとの日本がはどうなるのかを知る必要があると思う。 アメリカはTPP加盟後の日本の姿なので、アメリカの状況を見てこれからに備えよう。 堤未果は本物のジャーナリストだ。 数々の取材を行…